地域建設業の未来を拓く技術/担い手不足・インフラ老朽化へ/DX・新サービスが課題解決を後押し
2026年01月26日(月)
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人口減少やインフラ老朽化、気候変動に伴う災害リスクの増大など、建設業界は多くの課題に直面している。中でも担い手不足は深刻化している。こうした中、第3次担い手三法が全面施行し、将来にわたって持続可能な建設業の実現に向け、発注者・受注者双方にとっての働きやすい環境整備や適正な利益確保、円滑な施工体制の構築が法的に求められるようになった。本企画では、こうした環境整備を追い風に、地域建設業が自らの創意工夫と技術革新によって課題解決に挑む姿勢を後押しできるよう、業務効率化・安全対策・環境配慮など多様な建設関連技術・サービスを紹介する。
建設業の持続的発展にはDXや新技術の活用が欠かせない。一方で、現場ごとの導入状況には差も生じている。こうした課題を踏まえ、県内建設産業の支援に取り組む佐賀県建設技術支援機構の王丸義明理事長に、本企画に対するコメントを寄せてもらった。
我が国の少子高齢化の加速に伴い労働人口が減少しているなか、建設業界においては若手入職者の減少や熟練技術者の大量退職などの課題があり、生産性向上、省人化、働き方改革などに資する建設DXやi‐Construction2・0の推進、測量・設計・施工・管理までのプロセスを3次元モデルを活用して情報を蓄積してフロントローディングを行うBIM/CIMの活用などが必要である。国土交通省の直轄工事においてはICT施工などが義務化され、調査・設計業務においても共通仕様書などで新技術の比較検討を求めるなど、建設DX等が積極的に進められている。一方、地方自治体ではICT施工などはあまり進んでいないとの声も聞かれることから、小規模施工などに導入しやすいLiDAR技術による出来形管理や後付け3次元マシンガイダンスによる導入コストの低減などから取り組むなどの工夫が必要であろう。
建設DXやi‐Construction2・0の推進には新技術や新工法の活用は欠かせないが、通常の業務においてはなかなか触れる機会が少ないのが現状である。新技術や新工法に触れたり、知れたりできる機会の創出も重要である。佐賀県内の企業を見ると、新技術や新工法に積極的な企業とそうでない企業で温度差があるように感じており、建設DXやi‐Construction2・0が推進される中で企業間の技術格差が生まれるのではないかと危惧している。
このような状況において、当機構主催で、佐賀県や佐賀大学、関連団体の協力を得て開催しているSAGA建設技術フェアも先進技術に触れる絶好の機会であり、技術者同士のコミュニケーションの場ともなっている。また、防災・減災、生産性向上、業務効率化につながる新技術をはじめ建設に関係する様々な技術とサービスを紹介する建設新聞の『建設技術PR企画』は多くの技術を知ることができる大変有意義なものであり、今後も多種多様な技術の紹介がなされることで、佐賀県内においても新技術や新工法が積極的に活用されることを期待する。これら情報は建設業従事者だけでなく、高校生などにも積極的に発信・共有し、建設業界の魅力に気づいてもらうきっかけとすることも重要だと考える。







