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県内企業の完成工事高、7期連続増/本誌調べ

2025年11月15日(土)

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県内建設業の完工高合計金額と対象業者数

完工高5億円以上の企業数

 本紙では、県内建設業者を対象とする「平均完成工事高順位」をまとめた。経営事項審査結果(審査基準日2023年10月1日~24年9月30日)をもとに2カ年または3カ年の平均完成工事高を業種別に集計したもの。対象業者数は1019社で、前回集計分から5社増加。完成工事高総額は7期連続で増加し、4586億3086万円となった。総合の部では100億円以上の企業が4社。トップは松尾建設㈱で、1~4位は15期連続の同順位だった。

土木、建築など主要業種が牽引


 完工高合計金額の推移(=グラフ参照)を見ると、減少傾向から2014年に増加に転じ、その後は増加基調で推移。18年に一時減少したものの、今回は前回比4・5%の増加で7期連続のプラスとなった。増加の背景には、建築一式や土木一式を中心とする主要業種の堅調な伸びがある。

 平均完成工事高を規模別に見ると、「1億―5億円」が最も多く419社で全体の41%を占めた。次いで「5000万―1億円」が200社(構成比20%)、「1000万―5000万円」が189社(同19%)と続く。「5億円以上」は164社(同16%)、「1000万円未満」は47社(同5%)だった。前回と比べると、「5億円以上」と「1000万―5000万円」の業者の割合が増加した。

 工事種類別に平均完成工事高の総額を見ると、前回比でプラスとなったのは19業種。中でも▽左官▽熱絶縁▽解体―などが大きく伸びた。一方、マイナスとなったのは▽とび土工▽ほ装▽消防施設―など10業種だった。

「5億円以上」は4社増の164社

 本紙がまとめた県内建設企業の完成工事高のうち、「総合の部」で平均完工高5億円以上の企業は164社で、合計金額は3424億円。企業数は2013年以降、年々増加傾向にあり、前回集計分と比べて4社増、合計金額は204億円増だった。また、100億円以上の企業は松尾建設㈱と㈱佐電工、㈱中野建設、㈱ミゾタの4社となった。

 上位10社は前年と同じ顔ぶれで、①松尾建設㈱②㈱佐電工③㈱中野建設④㈱ミゾタ⑤牟田建設㈱⑥黒木建設㈱⑦㈱大洋建設⑧五光建設㈱⑨㈱上滝建設⑩唐津土建工業㈱―の順。1~4位は15期連続で同順位を維持し、6位の黒木建設が昨年から順位を4つ上げた。

 主な工種別では、「土木一式」は松尾建設㈱が前回と変わらずトップ。このほか、「建築」「とび・土工・コンクリート」「舗装」も松尾建設㈱が首位だった。

 「電気」「管」「電気通信」は㈱佐電工が前回同様トップ。

 また、「機械器具設置」は㈱ミゾタ、「造園」は㈱天本緑地造園、「鋼構造物」は五光工業㈱がいずれも前回と同じ首位。一方、「塗装」では大和塗装㈱が4億8440万円でトップとなり、順位が入れ替わった。


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