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2025年・夏の特集/人手不足に挑む県内建設業『事例にみる外国人受入れの実態と工夫』

文化理解と支援で、戦力と信頼/ス・ピィッ・ミャッ・ノー氏/森永建設㈱

2025年09月02日(火)

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人物

ス・ピィッ・ミャッ・ノー氏

《企業側の声》
○受け入れている外国人材
 ▽種類:特定技能▽国:ミャンマー▽人数:女性1名

○受け入れ目的
 建設DX人材として、各現場の業務負担軽減化を図るため。

○受け入れて良かったこと
 現場でICT施工に修正が発生しても、外注よりも早く対応できること(現在のところICT部門先輩担当者の指示による)

○困ったこと
 細かい内容の理解に時間がかかる場合がある。3次元設計データ作成を社内で指導しているが、短期間で良い外部講習があれば参加させたい。

○外国人材の住まい
 通常の民間アパートで生活中(弊社斡旋)。以前は同郷の研修者と一緒だったが現在は一人暮らしで、休日の生活に不便や不安がないか気になっている。国際ライセンスを取得しているが自分の車はなく、移動手段は自転車か公共交通のみ。休日の外出が思うようにできず、余暇を満喫できているかが気がかりである。

○外国人材に快適に働いてもらうための工夫
 ▽残業・休日出勤はさせない▽GW等の長期休暇は2~3日多く取得してもらう▽たまには食事に誘う。

○現在働いている外国人に期待すること
 現場での3次元データ作成や管理業務などを担ってもらい、それが現場社員の負担軽減につながること。

○外国人材の受け入れを検討している企業に一言
 業務スキルだけでなく、その国の文化・風習の違いについて、できるだけ情報を収集することが定着と活躍につながる。業務をスムーズにステップアップするには、事前のスケジュールで進め方を理解してもらうことがカギです。

《ス・ピィッ・ミャッ・ノー氏》
○来日の動機
 日本の文化や技術、それにアニメにも興味があり、「日本で働きたい」という思いが強くありました。日本での生活は大きなチャレンジであり、成長のチャンスと考えています。

○日本の働き方や建設業の印象
 現場でもオフィスでも、仕事が一つ一つ計画的に進み、無理なく完成までたどり着くのが素晴らしいと思います。特に朝礼や会議など、時間に正確で当たり前に守る文化をすごいと感じました。

○楽しいこと
 季節ごとのイベントやお祭りを楽しんでいます。日本は安全で交通も便利なので、連休には友達と旅行に行っています。

○困っていること
 一番はやはり言葉の壁です。仕事の専門用語や難しい漢字がすぐに理解できないことがあります。まだまだ勉強が必要だと感じています。

○困った際の対応策
 わからないことは上司や先輩に確認。優しく教えてくれる環境です。パソコンに新しい言葉や手順を記録して復習したりしています。
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○今後の予定・展望
 これからも日本で働き続け、今の会社にとって役に立つ人材になりたいです。技術力や日本語のスキルもさらに高め、将来的には責任あるポジションにも挑戦したいと考えています。また、日本での経験を母国で活かし、貢献することも目標の一つです。


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