2025年・夏の特集/人手不足に挑む県内建設業『事例にみる外国人受入れの実態と工夫』
多文化チームビルディング/ケーシー・ニルマル氏/㈱植松建設
2025年09月02日(火)
特集記事
人物
《企業側の声》
○受け入れている外国人材
現在、弊社にはネパール出身の3名の高度外国人材が在籍している。3名とも福岡国土建設専門学校との縁がきっかけで入社し、現在は測量や施工管理などの業務に従事している。そのうちの一人、ニルマルは来日8年目、入社4年目である。
○受け入れ目的
高齢化と人手不足への対応が主な目的。若者を育てる環境づくりの一環として、国籍にとらわれず意欲ある人材を積極的に迎えている。
○受け入れて良かったこと
社内に活気が生まれ、社員間の相互理解も深まった。教育体制が整い、若手も育ちやすい雰囲気ができている。
○困ったこと
彼らが行う市役所での手続きや税金関係まで、しっかりサポートするとなると時間と労力がかかる。
○外国人材の住まい
民間のアパートに住んでおり、契約や生活立ち上げは会社が支援している。
○外国人材に快適に働いてもらうための工夫
メンター制度や定期面談、研修を実施している。文化・宗教の違いにも配慮し、相互理解を重視している。
○現在働いている外国人に期待すること
現在、後輩指導をする立場におり、今後も良き先輩として会社を担ってほしいと期待している。
○外国人材の受け入れを検討している企業に一言
大変なこともあるが、それ以上に得られるものは大きい。職場と自分たちが大きく成長できると思う。
《ケーシー・ニルマル氏》
○来日の動機
福岡の日本語学校に通っていた友人の誘いがきっかけで来日しました。来日後は日本語を学び、さらに専門的な知識を身に付けるために測量の専門学校へ進学しました。
○日本の働き方や建設業の印象
日本は職人さんの技術がすごい。匠のスキルを身に付けなければならない。
○楽しいこと
食べ物がおいしい。ラーメンと寿司が最高。
○困っていること
呼び寄せた家族の日本語学習や求職、運転免許取得のハードルが高い。
○困った際の対応策
もう一度ゆっくり聞かせて欲しいと言うこと。わからないことはそのままにしない。
○今後の予定・展望
一人前の技術者になりたいです。知れば知るほど、建設業は深いです。