SAGA建設技術フェア2025

学生研究発表『研究発表と将来展望』/永田栞菜さん

2025年06月21日(土)

SAGA建設技術フェア2025

その他

永田栞菜さん

 佐賀大学大学院理工学研究科建築環境デザインコースの永田栞菜さんは、「城原川流域における歴史的治水施設を持つ集落および周辺地域の浸水時の実態とその課題」と題して研究成果を発表した。

 城原川流域に点在する「野越し」や「受堤」などの歴史的治水施設を有する集落を対象に、2023年7月豪雨時の浸水区域やその周辺状況を調査。さらに1948年以降の居住地拡大の過程も分析し、浸水実態とその背景を明らかにした。

 1967年から91年にかけて周辺の宅地化や圃場整備により、受堤等の一部が撤去されたことから、野越しから水が溢れて家屋への浸水被害などが発生している。住民ヒアリングでは、治水施設の存在や役割を知らずに家を建てた例もあり、91年ごろまでは、防災意識の低下も見られた。 今後は、宅地開発と浸水リスクの関係をより詳細に検証し、行政や専門家との連携を通じた調査を進める方針だ。


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