技術者発表『建設コンサルタントの魅力』/佐賀県県土づくりコンサルタンツ協会
2025年06月21日(土)
SAGA建設技術フェア2025
その他
◆北島優介氏/㈱コスモエンジニアリング
北島氏は主に基準点測量の作業内容について話した。自身が大きな感銘を受けたというGNSS測量機を用いたRTK―VRS方式の説明を、スタディック方式との比較なども交えて丁寧に行った。
北島氏の説明によれば、2時間程度の作業時間を必要とするスタディック方式に対し、RTK―VRS方式作業の場合は観測時間が数十秒で済み、現地での作業効率は大幅に向上できる。また使用する観測機の数も減らし、現場の少人数化も図れる。
北島氏は、「今後の主流となる技術に対応できるように、スキルアップに努めている。測量の仕事はこれからも技術や機器が発展していく業種だと思う。その発展に貢献できるように、皆さんと一緒に頑張っていきたい」と述べた。
◆島嵜史徳氏/国際技術コンサルタント㈱
島嵜氏は、土砂災害の防止に関わる仕事について話した。内容には、若手技術者に向けたメッセージなども盛り込んだ。
島嵜氏が主に携わるのは、土砂災害防止法に基づく区域設定調査業務。その調査をもとに土砂災害計画区域が設定され、地域住民の命を守るために重要な役割を果たす。島嵜氏は、大きな責任感を感じるとともに、自身の業務が社会に貢献していることを実感しているという。
最後に島嵜氏は、自身と同じ若手技術者に対し、「選択した道が正解になるように、日々の決断を大切にしてほしい。苦しい時期もある。それが自信に変わる瞬間を目指し、共に頑張ろう」と語りかけた。
◆中川赳総氏/精工C&C㈱
中川氏は、地質調査の概要や魅力について話した。それに加えて、自身が農業系高校を卒業したことや、入社後に苦労したことなどについて発表した。
講演では、発注者に成果物を収めるまでに、自身が行う地質調査に係る作業一つ一つを丁寧に説明していった。中川氏は入社後に苦労した点について、地質や土質を判断することの難しさや、農業系高校を卒業したために、測量器などを扱うことにも慣れていなかったことをあげたが、同時にそれらは、学びと経験で克服していけると語った。
中川氏は地質調査の魅力について、「自身が携わった建造物や公共物が残り、将来誰かの役に立てること。また大きな業務ほど、責任感もあるが達成感も得られる。地層を見ることは貴重な機会で、自然のすごさや驚きも体感できる」と話した。