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【2025年度佐賀県内の事業展望】《杵藤地区(嬉野・鹿島・武雄)》武雄アジア大学、26年春開学へ

2025年01月28日(火)

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武雄市新文化交流施設エリアイメージパース

武雄アジア大学完成予想図①(出典:学校法人旭学園)

武雄アジア大学完成予想図②(出典:学校法人旭学園)

武雄アジア大学完成予想図③(出典:学校法人旭学園)

2025年度の杵藤地区の事業展望まとめ


《杵藤地区(嬉野・鹿島・武雄)》


【杵藤地区】新鹿島消防署建設 実施設計を春頃発注


 杵藤地区広域市町村圏組合は、新鹿島消防署の建設を行う。建設に係る基本設計を2025年3月までに策定する。基本設計は8月に発注済で石橋・草設計共同企業体が落札した。基本設計内容の公表は予定されていない。


 実施設計は25年度春頃から行うとしており、工期は未定としている。実施設計は入札を行う予定だ。


 実施設計後のスケジュールは、26年度から27年度中まで建設工事等を行い、27年度から28年度中までに旧消防庁舎解体工事等を予定している。


 同組合は総事業費に関しては明らかにしていないが、2月の定例会に関連予算が計上される予定。


 また、鹿島市は並行して、新鹿島消防署建設に伴う造成測量設計と消防庁舎敷地の用地取得を進めている。本年度中に造成測量設計の完了、25年度前半から造成工事に着手し、同年度内に用地取得と造成工事の完了を目指している。


 消防署の建設地は鹿島市古枝字百塚地内で、久保山交差点北東の用地を検討している。


【杵藤地区】新文化交流施設エリア整備 26-27年度に建設工事


 武雄市では、武雄市文化会館を新たな文化交流施設エリアとして整備を進めている。


 整備にあたり、大ホール棟は改修による長寿命化を図り、成人棟、集会棟、小ホール棟は解体し、新文化交流棟として整備される。


 市は、交通の要衝・西九州のハブ都市機能などの特色を活用し、文化・アートをきっかけにした新たなまちづくり・にぎわいづくりの拠点として、文化会館および敷地エリアをより多くの人々の交流やにぎわいを生む新文化交流施設エリアに変化させて整備する。


 新文化交流棟の建築面積は2834平方㍍、延床面積3723平方㍍で、1階公民館の施設面積は709平方㍍、新文化交流施設(2階建て)の延床面積は3014平方㍍を予定している。


 新文化交流棟は27年春頃、大ホール棟は27年秋頃の開館を目指して整備を進めていく。


【杵藤地区】武雄アジア大学設置 認可は8月頃に判断


 学校法人旭学園(佐賀市)は、武雄市で設置を計画している4年制大学「武雄アジア大学(仮称)」の大学設置認可申請を文部科学省に行った。大学規模や教育カリキュラムなどが審査され、8月頃に認可が判断される予定。


 建設予定地は、白岩体育館跡地(武雄市武雄町大字武雄4814番地)で、敷地面積は1万1386平方㍍を予定。


 開学時期は、建設業界における人手不足や資材不足に加え、建設着工に向けたボーリング調査に時間を要するとして、最短で2026年春を目指す。


 基本構想によると、1学年の定員は140人。4学年合わせて560人程度を想定。同大学は「東アジア地域共創学科」の1学部1学科で、学科の中に「観光力・地域マネジメント(仮称)」と「韓国・メディアコンテンツ(仮称)」の2つのコースを設ける。


 総事業費は約30億円で、うち最大13億円を市が支援する方針。支援内容は施設整備費2分の1、設計費3分の2、備品費3分の2。市から支援を受けるためには、文部科学省から設置認可を受けることが条件だ。


 施設整備費の基準額は、基準面積に基準単価を乗じた額。武雄アジア大学(定員560名の場合)の場合、設置基準で定められた面積3966・2平方㍍の1・1倍の4362・8平方㍍が基準面積で、基準単価は鉄筋コンクリート造・鉄骨造で1平方㍍あたり47・3万円を見込んでいる(建設単価が基準単価を下回るときは、当該建築単価を基準単価とする)。


【杵藤地区】山内中央公園プール整備 春頃に建設工事発注


 武雄市は、山内中央公園プールをリニューアルする。25年1月末から2月に解体工事発注予定で、本体建設工事を25年春頃に発注、リニューアルオープンは26年春頃を目指している。


 山内中央公園プールは、建設から49年が経過し、ろ過機の老朽化、配管の漏水、管理棟や擁壁の経年劣化が見られ、現在は幼児用プールが漏水のため閉鎖中となっている。


 本リニューアルを行うことで▽小学生も利用できる25㍍プール▽ファミリーで楽しめる小プール▽オフシーズンでも多様な利用ができる多目的スペース―をバリアフリー対応で備える。


 事業の総事業費は明らかになっていないが、24年9月の補正予算で工事設計業務に1310万円、地質調査業務に1013万円を計上している。24年12月補正予算案では、解体工事費に5152万円を計上している。25年度当初予算で本体建設工事費を計上する見通し。


 同プールリニューアルの設計は㈱坂本設計事務所、地質調査は㈱有明エンジニアリング武雄支店。それぞれ25年3月までの完了を予定している。解体工事は、5月末までの完了を見込んでいる。


【杵藤地区】山町立小学校再編計画 27年度に準備委員会設置


 白石町は、町立小学校の再編を計画している。2023―30年度を計画期間として「町立小学校再編計画」を策定。計画をもとに、学校づくりを進めている。


 再編計画では、児童生徒数の減少や学校施設の老朽化を考慮して、現在の8校を3校に再編する。


 有明地域新設小学校では、有明東、有明西、有明南小学校の3校を1校に再編する。現在の有明中学校(2階建てRC造、校舎面積5274平方㍍、体育館面積2039平方㍍)を有明地域新設小学校として利用するために校舎・体育館の内外部大規模改修を行う。


 白石地域新設小学校では、白石、六角、須古、北明小学校の4校を1校に再編する。学校の位置は白石中学校の北側を検討し、新たに用地を取得して新築する。27年度に「新しい学校づくり準備委員会」を設置予定で、開校は30年4月を目指す。


 白石地域新設小学校再編では、新築工事基本設計業務委託を三原・渋江設計JVに選定した。履行期間は3月26日まで。造成工事については、25年10月までに造成に伴う基本設計・実施設計を完了し、26年度から行う予定としている。


 なお、福富小学校は、現状を維持する。


【杵藤地区】江北町義務教育学校 先送りの考え示す


 江北町は、江北小学校と江北中学校を統合し、「江北町義務教育学校(仮称)」を整備する。1年生から9年生が通う一体型の施設とし、建設予定地については江北中学校の敷地内を予定している。


 当初の予定では25年度中旬~27年度に工事を行い、28年4月の開校を目指していたが、吉田功教育長は、町議会に「学力向上や子どもの居場所づくりといった教育課題対応を優先する」として28年4月の開校予定を先送りする考えを示した。

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