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【2025年度佐賀県内の事業展望】《唐津・伊万里地区》厳木市民センター整備、26年度着工

2025年01月28日(火)

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厳木市民センターの建設予定地

久里第1浄水場完成イメージ

2025年度の唐津・伊万里地区の事業展望まとめ


《唐津・伊万里地区》


【唐津地区】厳木市民センター等整備 建築工事に26年度着手


 唐津市は、厳木市民センター等整備を実施する。厳木市民センター庁舎を厳木コミュニティセンター(厳木公民館)などとの複合施設として、からつ農業協同組合厳木選果場跡地に移転改築する方針で、延床面積は2081平方㍍を想定。現在のスケジュール案では2025年度に実施設計を行い、26年度から建築工事に着手する予定。



 同市では、19年3月に策定した厳木市民センター庁舎建設基本計画を現状に合わせて見直し、24年3月に厳木市民センター等整備基本計画を策定した。同基本計画によると、1965年に旧厳木町役場として建築された厳木市民センターの庁舎は老朽化しており、からつ農業協同組合厳木選果場跡地(同市厳木町中島1393の1他)に移転改築する方針。移転先の近くに厳木コミュニティセンターや厳木町老人憩の家、厳木町保健センターが立地しているため、新庁舎には公民館機能や保健センター機能を加える。



 移転先の敷地面積は4849平方㍍(登記簿面積)で、複合施設、駐車場、広場を整備する。複合施設の延床面積は2081平方㍍を想定しており、公民館や行政、保健センター・老人憩の家の機能を備える。階層に関しては敷地面積を踏まえ、2階建てを予定しており、基本設計時に決定する方針。



 駐車場の面積は2850平方㍍で、来客用約90台、公用車用約14台を目安に整備する。植栽や芝生広場などの緑地は約485平方㍍となる。



 同基本計画のスケジュール案によると、2024年度に造成設計(筒井測量設計㈱が担当)、基本設計(平野建築設計事務所が担当)、25年度に実施設計を行い、25―26年度に造成工事を施工、26―27年度に複合施設の建築工事を実施する予定。


【唐津地区】久里第1浄水場再構築事業 26年3月に設計・施工契約


 唐津市は、久里第1浄水場(同市久里)再構築事業を実施する。同事業では、設計・施工一括発注方式(DB方式)により、既存施設の隣接地に新たな浄水場を建設する方針。2025年4月上旬に募集公告および要項を公表し、11月中旬のプレゼンテーションを経て、26年1月上旬に優先交渉権者を選定、3月下旬に設計および施工請負契約を締結する予定。設計・施工期間は26年4月から32年3月までを見込んでいる。



 同市の基幹浄水場である久里浄水場は、第1浄水場(日量3万3200立方㍍、1971年供用開始)と第2浄水場(日量1万6000立方㍍)で構成。市では水道事業の経営基盤強化と良質な飲料水の安定供給を目的として、稼働後53年が経過する第1浄水場を改築する。



 新たに整備する第1浄水場は、現在の稼働率を踏まえ、処理能力を日量2万4000立方㍍にダウンサイジングし、既存施設に隣接する約1万2983平方㍍に建設。浄水処理は急速ろ過方式、排水処理は機械脱水方式(既存施設を継続利用)となる。



 新設する主要な施設は▽浄水施設(着水井、急速攪拌池、フロック形成池、薬品沈殿池、急速ろ過池、浄水池、洗浄水槽など)▽送水施設(送水ポンプ棟、送水ポンプなど)▽排水処理施設(洗浄排水池など)▽薬品注入施設(薬品注入棟、薬品注入設備など)▽管理棟(中央監視制御設備など)▽電気計装設備(受変電設備、動力設備など)▽場内配管、場内整備―を予定している。



【唐津地区】西唐津中学校長寿命化改良事業 26年度から改修工事着手


 唐津市は、西唐津中学校長寿命化改良事業を実施する。2024年度に基本設計や測量調査、25年度に実施設計を行い、26年度から管理棟と玄関棟の改修工事に着工、29年度末の整備完了を目指す。



 西唐津中学校(唐津市二タ子1丁目)の校舎は、建築後43年が経過し、老朽化が著しいことから長寿命化改良事業を実施する。校舎の概要は鉄筋コンクリート造3階建て・延床面積約5832平方㍍で、教室棟、管理棟、玄関棟、渡り廊下棟で構成している。



 現在の計画では、生徒数の減少を見据え、教室棟および渡り廊下棟を解体し、その跡地にエレベーター棟を整備。玄関棟と管理棟(合計延床面積約3542平方㍍)を対象に外壁、内装、配管設備関係の改修、教室棟の廃止に伴う管理棟のレイアウト変更などを行う予定。



 24年度は、基本設計(㈱坂本設計事務所が担当)、測量調査(㈱魁コンサルタントが担当)、地質調査(㈱ワーク測量が担当)などを行い、25年度に実施設計、26年度に仮設校舎建設をそれぞれ実施。渡り廊下棟を解体し、26年度から玄関棟と管理棟の改修に着工、27年度内にエレベーター棟の整備も含め完了する予定。その後、教室棟の解体に着手し、29年度末の整備完了を目指してグラウンド整備、外構工事を施工する予定。


【唐津地区】玄海町立図書館等複合施設整備 25~27年度で建築工事


 玄海町は、町民会館を一部改修した上で増築し、手狭になった町立図書館と児童館を複合化した施設を整備する。現在の計画では2024年度から実施設計(㈱俊設計が担当)に着手、25―27年度で建築工事を施工し、27年度中のオープンを目指す。



 基本設計の段階では、複合施設(増築部分)の構造は鉄骨造を想定しており、増築部分の面積は約1877平方㍍、改修部分の延床面積は約918平方㍍を見込む。増築部分は1階建てで、屋上を展望ロビーとして使う予定。


【伊万里地区】市民図書館太陽光発電設備 1月中に契約締結

 

 伊万里市は、市民図書館(大坪町)への太陽光設備導入を計画。同市公共施設への再生エネルギー設備導入の先駆けとして市民図書館に太陽光発電設備を導入し、さらなる機能強化を目的としている。



 市民図書館は鉄筋コンクリート造で敷地面積9028平方㍍、床面積4374・51平方㍍。2023年度の年間使用電気量は23万8703㌔㍗(22―23年度のLED照明交換、空調設備更新の効果は一部未反映)。



 24年11月に本業務に係る公募型プロポーザルを公告。25年1月中にプロポーザル審査および審査結果発表、契約締結を予定している。


【伊万里地区】国見台公園施設建て替え 27年度に建設工事に着手


 伊万里市は、国見台公園の再整備を計画している。総合整備基本計画案によると、体育館と武道場を統合し新体育館を建設。新体育館は床面積4100平方㍍程度を想定。2027年度に建設工事に着手。28年度までに新体育館、29年度までに公園全体の整備を完了させたい考えだ。概算事業費33億円を見込む。



 本計画では老朽化により建て替え時期を迎えている体育館、武道館および弓道場、公園南西部の緑地区域とそれらをつなぐ管理道路、園路が整備の対象。なお、整備が完了している野球場、庭球場、球技場や別途長寿命化計画で改修等を予定している陸上競技場や相撲場は本計画の対象外となっている。



 建設地は約8000平方㍍の敷地が確保できるプール跡地を予定。新体育館の床面積は4100平方㍍程度を想定している。これは既存施設の床面積の約9割に相当する。新体育館の体育施設はメインアリーナ、サブアリーナ、軽スポーツルーム、多目的ルーム、観覧席を有し、付帯施設には更衣室・シャワー室、器具庫、防災備蓄庫、トイレを計画している。



 このほか、公園への出入口の追加、園路の再整備3カ所、追加1カ所を予定。また体育館と武道館の跡地を駐車場として活用。それにより収容台数を現在の約400台から約600台まで増やす。



 24―25年度にかけ基本設計(事業化準備)を実施。26年度に実施設計、27―29年度にかけ建設工事および既存施設の解体を行うこととしている。


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