新会長、新理事長に聞く～人材確保・育成、生産性向上の取り組み～／神埼建設業協会・岡村良浩会長

「働く意欲が上がる仕組みを」

■人材確保と育成について

　神埼協会としては、特別なことはせず、今まで通りに高校生のインターンシップなどを継続していく。今の建設業界では、各社が人材不足や働き方改革に対し、各々の考え方で行動されていると思う。私個人の意見に習い、会員各社すべてが動くわけではないことは、まずご理解いただきたい。

　国の施策もあり、労働力を外国に求める流れになっているが、日本の若い人材が自分で稼ぎ、自分の時間を楽しめるように、働く意欲が上がる仕組みは欲しい。

　建設業は「モノづくり」であり、昔は自分が携わった建造物などに誇りに近いやりがい、満足感を感じていた。今の若者にはこれは当てはまらないように思う。

　入社して４、５年育てた後、少し責任の伴う仕事を任せようとすると断られてしまう。やる気はあっても仕事上の責任を重く感じる若者が増えたのではないか。

　自分が携わったものが誰かに評価されれば、モチベーションが上がるよい経験となる。そのような経験を、積み重ねることが仕事への誇りになるだろう。最初はみんなゼロからスタートだから、社員を教育していく中で、どれだけプラスに働く要素を増やしてやれるかが重要。

■生産性向上の取組みについて

　今は、「人と比較せずに自身の頑張りを評価してほしい」という考え方を持つ人は多い。非常に困難だが、一人一人に対し、各々が進む道を用意していかなければ、人も育たず、生産性も上がらない。

　千差万別、いろいろな人がいることを受け入れなければならない時代になったと感じている。