新会長、新理事長に聞く~人材確保・育成、生産性向上の取り組み~/佐賀県県左官業協同組合・野口明人理事長
2024年08月28日(水)
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「発注時期の平準化求める」
■人材確保と育成について
左官業は個人事業者や小規模事業者がかなりの割合を占めている。そのため、工業系高校に求人を出すなど一般的な求人活動をしてこなかった事業者が多い。組合としてそうした事業者と工業系高校との橋渡しができないかと考えている。
入職後、一人前になるには最低でも2、3年は必要だが、その間に新人に適切な経験を積ませるには会社として安定した仕事量を確保していかなくてはならない。人材育成のためには事業者の経営力アップ、経営の安定化が欠かせない。そのためにも発注者側には発注時期の平準化を求めていきたい。
■生産性向上の取組みについて
左官の作業は、まだまだ機械化や自動化が難しく、たとえば設備投資で飛躍的に作業効率や生産性が向上するということはない。前工程の人たちと進ちょく情報を共有し合い、無駄のない効率的な作業を心がけるのが大事。
また、年度末などの繁忙期には仕事が重なり、職人が足りないこともある。発注者への工期の平準化の要請も併せて行っていく必要があると考えている。