【連載】こちら建設新聞法律相談所④ハラスメントについて教えて/「カスハラから従業員をまもろう!」
2024年07月27日(土)
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私は弁護士登録して19年、ずっと、民間企業が暴力団被害に遭わないようにする活動に取り組んでおり、時にはミンボー弁護士と呼ばれることがあります。また、ミンボー弁護士が暴力団や不当要求対策として身につけるノウハウは、クレーマー対策にも使えることから、企業の方などからクレーマー対策の研修会などを依頼されることがあります。
最近、クレーマー対策と似た言葉で、カスハラ対策という言葉を耳にされませんか?
クレーマー対策はどちらかというと、悪質クレーマーから企業活動を守るという視点で使われていますが、カスハラ対策は、悪質クレーマーから従業員を守るという視点で使われます。悪質クレーマーの対応をする担当者は、たくさんのストレスや恐怖、不安を抱えるものです。そのために心身を害することもあります。このような悪質クレーマーの被害から従業員を守ることが大切であることは言うまでもありません。
クレーマー対策のポイントを少しご紹介しますので、みなさんもご自身の会社がカスハラ対策できているか、チェックしてみて下さい。
■クレーマー対策のポイント■
① 相手方の確認をする。
② 用件を確認する。
③ こちらに有利な対応場所を選定する。
④ 湯茶の接待はしない。
⑤ 面談時は複数人で対応する。
⑥ 対応の内容を記録しておく。
⑦ 対応時間を明確に区切る。
⑧ 言動に注意する。
⑨ 即答や約束を控える。
⑩ 理由なき書面は作成しない。
⑪ トップには対応させない。
⑫ 機を失わず、警察に通報する。