【2024年度佐賀県内事業展望】鳥栖・神埼地区/吉野ヶ里統合庁舎、12月着工へ
2024年01月04日(木)
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■吉野ヶ里町統合庁舎整備/12月着工へ
吉野ヶ里町の進める統合庁舎等整備事業は今年12月には、庁舎の建設工事に着工する。整備予定地は同町の三田川北部共同乾燥施設跡地で、26年3月の完成を目指す。町は着工に間に合わせるため、今年9月―11月にかけて事業者選定を行う予定だ。
町は、合併特例債の活用期限や町の財政運営を考慮し、中心機能のうち統合庁舎建設を先行することを決めた。
建設予定地となる三田川北部共同乾燥施設跡地は敷地面積約3・7㌶。12月定例町議会では、用地購入費6837万円を含む補正予算を可決した。
建設基本設計および実施設計は、梓・三原JVに発注済み。昨年12月に基本計画案の公表を行っており、今年8月までには実施設計を完了させる予定だ。
建設工事に関しては、すでに造成された既存施設の跡地を利用するため、庁舎本体建設と追加で必要な造成を一括で発注する。
事業者の選定は今年9月―11月にかけて行うが、事業者の選定方法に関しては検討中。このほか周辺の町道整備に関しては未定。
■北部丘陵土砂採掘場跡地活用/基本計画持ち越し
神埼市は、同市北部丘陵地帯(三谷・志波屋・小渕)の土砂採取場跡地のうち約24㌶の整備事業を進めている。構想段階での概算事業費は約10億円。今年度は整備基本計画の策定を予定していたが、事業用地の取得を優先し、計画策定は24年度に持ち越す。
当該跡地は総面積約30㌶だが、そのうち約6㌶は葬祭場「和の社」として利用されている。本事業では葬祭場敷地外の残り約24㌶を整備する。
利活用基本構想では、対象地域を5つのゾーンに分け、ゾーン間および対象地外との連坦を図る幹線道路のほかゾーン内道路、園路、遊歩道、展望台、スケートボード場、オートキャンプ場などを整備する。
市は今年度、整備基本計画の策定を目指していたが、用地取得の進捗を図った上で、計画策定を行う方向にシフトした。計画策定は24年度以降に持ち越し、早ければ24年度当初予算に関連予算が計上される予定。
■鳥栖駅周辺整備/東口設置を検討
鳥栖市は今年度「鳥栖駅東短期施策検討委員会」を発足させた。駅周辺整備事業のうち、短期施策として東口設置を検討する。向門慶人市長は、任期中に駅東西の利便性向上に繋がる短期施策の方向性を見出したい考えだ。
駅周辺整備事業については、2018年に事業費捻出が難しいことを理由に白紙撤回となったが、22年には実現に向けた協議が再開されたことが報告された。
数十年に渡ると予想される駅周辺整備事業を、短期・中期・長期の施策に分け、まずは短期施策として東口の設置を目指し、要望の多かった駅周辺における交通の利便性向上を図る。
市は今年度、鳥栖駅東短期施策調査業務を民間に委託、これまで実現出来なかった提案なども参考に、実現可能な施策を探る調査検討を開始しており、検討委員会の意見もこれに反映される。
■次期リサイクル施設整備/敷地造成に着工へ
鳥栖市など2市3町でつくる佐賀県東部環境施設組合(管理者・向門慶人鳥栖市長)が進める次期リサイクル施設建設事業は今年度、整備基本計画策定を目指し、計画案の公表などを行っている。来年度中に造成工事の発注、2025年度までには建設に携わる事業者選定を行う。
事業は今年度、基本計画の策定と並行して、敷地造成に係る基本設計および実施設計を行っている。計画策定および設計業務は八千代エンジニヤリング㈱が担当する。
造成工事に関しては、入札時期は未定としているが、来年度中には工事を発注する予定。
26年度の施設本体建設着工を目指しているため、来年度から25年度にかけて受注者の選定を進める。
■サガン鳥栖U-15練習場/24年度で施設整備
佐賀県は、サガン鳥栖U―15の練習場を鳥栖市に整備することを発表した。県は、ゲーム制作会社「Cygames(サイゲームス)」(東京都)からのふるさと納税金(総額7億円)を施設整備に係る費用や、施設の管理委託費などに充てる。
同市宿町の県有地と隣接する市有地(市民公園の一部)の計2・3㌶を貸与し、サガン鳥栖を運営する「サガン・ドリームス(福岡淳二郎社長)」が主体となって整備を進める。
人工芝のグラウンドと管理棟を建設する予定で、今年度までに設計・調査を実施、24年度で施設整備を行う。グラウンドのオープンは25年3月を予定。