SAGA建設技術フェア2023

【技術者発表】豊かな佐賀の未来を描く、考えることで課題解決 /㈱川﨑空間研究所 川﨑康広氏

2023年06月22日(木)

SAGA建設技術フェア2023

その他

技術発表を行う川﨑康広氏

 ㈱川﨑空間研究所の川﨑康広氏は「佐賀で、暮らす×働く×楽しむ」の演題で技術者発表を行った。建築設計の仕事内容や歴史的建築物の活用保全、佐賀の風景を残すまちづくり、県産木材の活用などの取り組みを紹介し、「豊かな佐賀の未来を描きたい」と語った。


 建築設計の仕事について、川﨑氏は「設計は場所や法律、予算、使い手の思いなどの条件を総合的に考え、建物をデザインするのが仕事。最近は世界の標準としてBIMという技術があり、壁の厚みや強度、材料など様々な情報が入っており、パソコンの中で建物を1軒建てるようなイメージ。施工を含め効率化できると言われているので、BIMで建物を設計する時代がすぐそこまで来ている」と話した。


 佐賀の風景を残すまちづくりについては「知事公舎や鹿島の茅葺き屋根の家など、古くて良い建物を文化財として登録し、かけがえのない佐賀の建築文化を残す取り組みを行っている」と説明し、「街が豊かにならないと幸せな佐賀の暮らしができない。魅力的な街になれば住みたい人が増え、設計の仕事も多くなり、相乗効果が期待できる。地域の建築士として大事な仕事」と語った。


 県産木材の活用では、太良町森林組合と一緒に取り組んだ公民館整備を紹介。その中で「1年前から森林組合に相談し、設計に合う材木を山に入って探して、天然乾燥した木材を使って公民館を建てた。木肌が綺麗で、木の香りがする公民館が完成し、利用者に喜ばれている」と話した。

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 このほか、歴史的建築物の活用保全、空き家・空き地・空きビルの活用、防災減災、さがクリークネットについても説明。最後に「建築設計の仕事は最初に言った通り考えること。考えることで何かを生み出すことができるので、個人や企業、行政と一緒になって考え、街中のいろいろな課題を解決し、豊かな佐賀の未来が描けたら嬉しい」とまとめた。


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