【技術者発表】女性技術者からみた建設業の魅力② /㈱中野建設 畠田美奈江氏
2023年06月22日(木)
SAGA建設技術フェア2023
その他
女性技術者から見た建設業の魅力について、畠田美奈江氏(㈱中野建設)と野口捺菜氏(松尾建設㈱)が「建設業の魅力」をテーマに講演した。二人は建設業に入ったきっかけや今後の課題などを説明し、建設業の未来に役立てようと熱心に語った。畠田氏の講演を紹介。
■建設業界に入ったきっかけ
両親が沖縄で建設会社を営んでおり、父と一緒に母も現場でよく仕事をしていた。このような環境のため小さい頃から建設業が身近であった。身近である故に当初は魅力が分からなかったが、子供を産んで父の仕事を手伝うようになると、徐々に誇らしい気持ちが湧いた。
■内勤から施工監理に移動したきっかけ
2014年に官民共同で「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」が策定され、女性活躍推進が大きく動き出したことで上司から打診があり、知識向上のためにチャレンジしたいと思った。
■現場監督になってかんじたこと
前例が無い中、エアコン完備の女性専用休憩所や快適トイレの設置などに先行して取り組んでもらったり、子供の熱が出たときは同僚や先輩が臨機応変に対応してくれたり、とてもありがたかった。おかげさまで8年間で10現場に従事した。
■今後の課題と目標
担い手の確保が急務、ここ数年は女性の定着に向けた計画が策定され、佐賀県内でも女性が増えてきたことは感じるが、長続きしていないことも事実ある。理由は▽体力的にも勤務時間的にも家庭との両立が難しい▽男性社会でなかなか現場に馴染めない▽一緒に仕事する人は女性軽視タイプで関係性がうまくいかない▽チャレンジする機会をもらえない―など、様々な意見がある。入職の窓口は拡げたが、働く環境が整っていないことが原因だと思う。女性が働きやすい環境を作ることが必要。