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【2023年事業展望】①佐賀地区/佐賀地裁・家裁庁舎、10月着工予定

2023年01月04日(水)

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佐賀市東名遺跡ガイダンス・埋蔵文化財センターの整備予定地

施設改修を行う市村記念体育館

■佐賀地裁・家裁の新庁舎建設/10月着工、26年完成へ

 佐賀地方裁判所と佐賀家庭裁判所は、佐賀市中の小路の地裁庁舎および家裁庁舎を現地改築する。両庁舎を統合する予定で、新庁舎の規模は鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階、地上5階建て・延床面積8650平方㍍を想定。2023年10月から新庁舎建設に着工、26年7月末の完成を目指す。全体計画額(23年度予算概算要求時点)は58億8942万円を見込む。
 現在の地裁庁舎は鉄筋コンクリート造3階建て・延床面積4141平方㍍(1965年建築)、家裁庁舎は同・延床面積1904平方㍍(66年建築)で、同一敷地(敷地面積約8858平方㍍)の南側に地裁庁舎、北側に家裁庁舎が建っている。いずれも建築から50年以上が経過し、老朽化が進んでいるため、現地での建て替えを計画している。
 新庁舎は一つの建物に地裁、家裁、簡裁の3裁判所を集約する方針で、延床面積は現在の1・4倍の約8600平方㍍となる。現在の家裁庁舎駐車場に仮庁舎を建設し、家裁庁舎と接続。新庁舎は現在の地裁庁舎のある場所に建設する予定。


■東名遺跡・埋蔵文化財センター整備/スケジュール見直しも

 佐賀市が同市金立町に整備する予定の東名遺跡ガイダンス・埋蔵文化財センター基本設計の概要が明らかになった。設計コンセプトを地域の誇りとなる「学習と体験の場」としており、埋蔵文化財センター(調査・保存ゾーン)とガイダンス施設(公開活用ゾーン)を明確に区分しながら、三つの屋外広場を介して連携が取りやすく、交流しやすい空間構成としている。
 同センターは、来訪者に国指定史跡の東名遺跡(佐賀市金立町)の価値を正しく、分かりやすく伝えるとともに、市内全域の発掘調査で出土した遺物や調査記録の整理、収蔵、保管、展示公開を行う施設として整備する。
 整備場所は巨勢川調整池の西側で、敷地面積は約8000平方㍍。展示エリア(常設展示室、企画展示室)や普及活動エリア(多目的室、体験学習室)などのガイダンス機能、収蔵エリア(一般収蔵庫、特別収蔵庫)や調査研究エリア(整理室、撮影室、図書資料室)などの埋蔵文化財センター機能を設け、施設の全体面積は約2000平方㍍を想定している。
 残りの約6000平方㍍には体験交流広場、施設前広場、中庭、駐車場(普通車50台、大型車3台程度が駐車可能。集中豪雨時には一時的に水をためることができる)を整備する。
 現在の計画では2023年度に実施設計や敷地の造成工事を行い、24年度から26年度の3カ年をかけて建築等工事、屋内展示工事、屋外展示工事を実施。27年度の供用開始を目指す。ただ、市の担当者は「建設資材高騰の影響で整備スケジュールなどの見直しが必要になる可能性がある」と話している。


■市村記念体育館改修/22年度末に設計業務終了

 市村記念体育館は、リコー三愛グループを創設した市村清が1963年に建設し、佐賀県に寄贈した施設。県は、老朽化などに伴って改修する計画で、文化・芸術施設が集積している城内エリアに立地する同体育館を文化・芸術体験および創造的活動の拠点として整備する方針。
 施設の整備内容は、老朽化対策や耐震性向上、ユニバーサルデザインへの対応を図るため、外観や内装、設備などの改修工事を実施し、提供するコンテンツを想定した最先端のネットワーク回線を整える。
 整備スケジュールでは2022年度末に設計業務を終える見通し。その後、23年度から25年度の3カ年で利活用・耐震工事などを行う予定。




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