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【2023年事業展望】②唐津・伊万里地区/唐津市民会館、実施設計/伊万里複合施設は7月着工

2023年01月04日(水)

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新唐津市民会館(仮称)基本設計の完成イメージ

■唐津市民会館の限定改築/24年1月から工事着手

 唐津市は、建物のデザインや施設の機能などをまとめた新唐津市民会館(仮称)の基本設計を公表。新たな唐津の歴史・文化・観光の拠点として市民会館と曳山展示場を一体的に整備する方針で、施設規模は鉄筋コンクリート(一部鉄骨鉄筋コンクリート)造、鉄骨造の地下1階、地上3階建て・延床面積8221平方㍍となる。
 1970年に建設された唐津市民会館(同市西城内6の33)は鉄筋コンクリート造4階建て・延床面積7936平方㍍で、建設から50年が経過して耐震不足や設備の老朽化が進行しているため、現在地で改築する。また、併設の曳山展示場についても市民会館改築と合わせて整備を行う方針。
 市民会館と曳山展示場をつなぐ屋根は分節され、落ち着いた色彩とすることで、街並みとの調和を図る。漆喰の壁、杉板貼りなど町屋の外観を踏襲し、色数を抑えた白壁と木壁で外観を構成する。
 市民会館と曳山展示場は中央通路上の2階レベルで接続し、共用ロビーや吹き抜けを介して一体的につながる空間となる。また、市民会館に出入り口を設け、共用部に机や椅子を設置して人々の居場所をつくり、様々な利用目的の来場者が集う施設とする。
 市民会館の大ホールは舞台を客席で取り囲むワインヤード型を採用。舞台側の客席を可動式とすることで、様々なパターンの客席形状に変更でき、幕形式で800席、コンサート形式で1000席となる。
 曳山展示場は、コ型の平面形状とすることで、14台の曳山を一望可能とし、曳山に囲まれた迫力ある展示空間とする。唐津くんちを疑似体験できる展示や円形の映像シアターを設け、迫力ある演出を行う。
 環境・設備計画では、低炭素社会の実現に向けて、効率的な冷暖房などを行うための地中熱エネルギー、太陽光発電、樹木散水やトイレ洗浄水の雨水利用など、再生可能エネルギーの導入を検討する。
 現在の計画では、2023年8月までに実施設計をまとめ、24年1月から工事に着手、26年1月の完成を予定している。概算事業費については、資材費の高騰などで87億円に増える見通し。


■東山代小学校等施設建設/23年度第1四半期に入札

 伊万里市は耐震基準を満たしていない東山代小学校と併設する児童クラブ、および老朽化が著しい東山代コミュニティセンターの3施設を統合する複合施設建設の建設計画を進めている。
 地質調査が22年8月末に完了し、現在は実施設計を行っている(2月末完了予定)。
 23年度は建設工事に係る公告および入札を第1四半期に実施。7月に契約締結し、着工を目指す。23―24年度に建設工事を行い、25年度の供用開始を目指している。




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