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【2023年事業展望】④鳥栖・神埼地区/北部丘陵、23年度に基本計画 

2023年01月04日(水)

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神埼市北部丘陵イメージ

吉野ヶ里町統合庁舎等イメージ

サガン鳥栖U-15新練習施設の建設予定地

■北部丘陵土砂採掘場跡地利活用/神埼市、基本計画策定へ

 神埼市は、同市北部丘陵地帯(三谷・志波屋・小渕)の土砂採取場跡約30㌶の整備事業を進める。当該跡地には、すでに敷地面積約6㌶の葬祭場「和の社」が2020年9月に完成しており、本事業では葬祭場敷地外の残り約24㌶を整備する。概算事業費は約10億円で、基本計画の策定を2023年度内に予定している。
 22年9月に公表した基本構想では、対象地域を5つのゾーンに分け、ゾーン間および対象地外との連坦を図る幹線道路のほかゾーン内道路、園路、遊歩道を整備する。
 5つのゾーンはそれぞれ▽新緑ゾーン(展望台、散策道など)▽交流ゾーン(スケートボード場、オートキャンプ場など)▽生産ゾーン(観光農園など)▽体験ゾーン(地形を利用した景観スポット)▽憩いのゾーン(緑陰、駐車場広場など)―となっている。
 建設予定の施設は宿泊棟、管理棟、果樹園管理棟、温室、炊事場、スケートボード施設など。
 市は22年度11月市議会で、用地取得などに係る債務負担行為を提案、その限度額を7655万円とした。
 今後は、神埼地区土地開発公社に委託する形で事業用地の先行取得に動き、取得可能な土地の範囲内で整備基本計画の作成を進める方針。


■吉野ケ里町統合庁舎整備/候補地選定へ

 吉野ヶ里町は、2022年4月に「吉野ヶ里町統合庁舎等整備事業基本計画」を策定した。計画には各施設の想定規模や施設の複合化、事業手法の検討などが盛り込まれている。26年度の開業を目指す。
 整備事業では、統合庁舎、図書館、コミュニティセンター(公民館)の3つを先駆けて整備する。施設の形状については、3施設の複合化を前提に、2階建てまたは3階建てを検討。
 中心地の適地選定に関しては、国道385号の東側エリアを候補に、選定を進めている。候補地の敷地面積は約4000平方㍍。
 事業手法に関しては、従来方式やDB方式・DBO方式、PFI方式などを検討していたが、合併特例債の使用期限の関係などから従来方式をとる。概算事業費については55億―60億円を想定している。
 町は整備事業を進める上で、候補地の選定や設計委託業者選定の支援を行う業務を委託する予定で、22年度11月補正予算に委託料を計上している。


■サッカーグラウンド整備/みやき町、内部協議

 みやき町は、公式戦も可能なサッカー場施設の整備を計画している。設計・建設から維持管理まで民間事業者によるBTO方式を想定しており、事業者への説明会なども開催した。
 事業計画地は養護老人ホーム南花園の南側駐車場および隣接する農地で、敷地面積は3万3000平方㍍。縦105㍍×横68㍍および縦68㍍×横50㍍のピッチを各1面以上確保し、200台以上の駐車スペースを設ける。冠水対策の調整地としての役割も担う。
 22年10月の着工を予定していたが、用地購入費および建設・管理費に係る債務負担行為を含む補正予算案が、町議会で否決されたため未着工。再開に向けた内部協議が続いている。


■鳥栖駅周辺整備/4年ぶりに再開

 橋本康志市長が9月定例市議会の一般質問の中で、財政事情により断念した鳥栖駅周辺整備事業の4年ぶりの再開を明らかにした。
 鳥栖駅周辺整備事業は、鳥栖駅周辺の交通課題などを解決するために計画されたもの。
 18年11月には橋上駅や東西連絡通路、西側駅前広場などを盛り込んだ基本計画を策定したが、概算事業費124億円の事業を、他の大型事業と並行して進めることは困難だとして、同12月に白紙撤回を発表していた。
 アサヒビールの進出など、同市を取り巻く状況の変化を受け、JR九州と整備事業に係る課題整理を行うための協議を開始したことを市長が報告した。
 事業の具体的なスケジュールなどは現在不明。


■サガン鳥栖U-15練習場/市民公園整備も検討

 佐賀県は、サガン鳥栖U―15の練習場を鳥栖市に整備することを発表した。県は、ゲーム制作会社「Cygames(サイゲームス)」(東京都)からのふるさと納税金(総額7億円)を施設整備に係る費用や、施設の管理委託費などに充てる。2024年度に完成予定。
 同市宿町の県有地と隣接する市有地(市民公園の一部)の計2・3㌶を貸与し、サガン鳥栖を運営する「サガン・ドリームス(福岡淳二郎社長)」が主体となって整備を進める。
 人工芝のグラウンドと管理棟を建設する予定で、22―23年度に設計・調査を実施し、24年度以降でグラウンド整備を行う。
 また同市の方でも隣接する鳥栖市民公園の新たな整備計画検討を開始する。


■(仮)健康スポーツセンター建設/25年度に事業再開予定

 鳥栖市は、2018年の共用開始を目指し、(仮称)健康スポーツセンター建設を計画していた。本事業は実施設計まで実施していたが、新庁舎建設などとの兼ね合いで現在は延期中となっており、25年度の事業再開を予定している。
 事業内容は現市民プール北側に屋内温水プールを建設するほか、夏季利用限定の野外子ども向けプールを設置するというもの。
 事業費に関しては、16年時点で18億円を見込んでいたが、資材の価格変動などもあり、現時点では未定。設計などに関しては、前回の設計をベースに今後、変更を加える可能性があるという。



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