【行政トップインタビュー】
交通アクセス網の早期整備へ /鹿島市 松尾勝利市長に聞く
2022年08月25日(木)
特集記事
人物
激甚化する災害、更なるハードの必要性も
■優先的に取り組むインフラ政策は
今年の9月に西九州新幹線が開通します。武雄、嬉野市には新しい駅が完成します。残念ながら鹿島駅は特急電車が減便され、利便性が低下します。そこをカバーするための選択肢として、道路整備があると思っています。また、鹿島駅前の整備を計画しており、減便されることに対してバスなどの公共交通機関で補う予定です。武雄、嬉野市に来られた方を鹿島市に誘致できるような政策をこれから行っていきたいとおもいます。
■有明海沿岸道路について
現在の状況(福富―嘉瀬南間)でも鹿島市から佐賀まで40分ほどで移動が可能となっています。鹿島市民は、この道路の効果を非常に高く感じています。県でも福富IC―鹿島ICまでの延伸について検討されており、鹿島市としては第一に延伸の道筋をつけてほしいです。また、鹿島IC―諫早ICまでの道路は計画が進んでいません。熊本、福岡、佐賀、長崎のリングネットワークで道路整備をやって行かなければならないと感じます。鹿島市としては是非、鹿島IC―諫早ICの広域道路整備を進めてもらいたいと考えます。
■武雄北方ICと結ぶ広域道路について
498号の国道と並行して武雄から伊万里の広域道路の整備は進んでいます。鹿島から武雄までの路線は、どこを通るか決まっていない状況です。こういった状況を踏まえて広域道路を進めていかなければなりません。鹿島市だけで進めることはできないですが、鹿島から武雄までスムーズに行ける道路ができるのは、市民も期待しているところなので叶えたいと思っています。
■激甚化する豪雨災害に対するハード整備について
鹿島市は1962年7月8日、市内の半分ほどにあたる約5000戸が浸水被害に遭うということがありました。その後、鹿島市は排水対策に力を入れてきました。排水機場の整備に力を入れてきたおかげで、近年の線状降水帯の豪雨に対して十分とまでは言えませんが、対応できています。ただ、昨今の気候変動の状況を鑑みれば、更なるハード整備の必要性も感じております。
■建設業の皆さんにメッセージをお願いします
2019、21年の災害対応で鹿島市の建設会社の方々には災害対応にあたってもらっています。公共工事、復旧工事に携わって頂いている中で、人員不足をよく耳にします。そのため、技術者の育成なども一緒に考えていかなければならないと感じています。市の職員の技術職も減ってきていることから、建設業の担い手不足を解消できるようにお互いが問題について考えていきたいです。