『炎環』 永井路子/文春文庫
2022年05月26日(木)
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NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」がお好きな方には、是非読んでいただきたい歴史小説です。4つの物語が連なります。頼朝の異母弟である阿野全成の「悪禅師」、梶原景時の「黒雪賦」、北条政子の妹で全成の妻、北条保子(阿波局)の「いもうと」、そして、北条義時の「覇樹」。「あるときは激しく、あるときは陰湿に狡猾に、いのちの炎を燃やし続けて」権力への道を登ろうとした人々。これらの人々が、一人一人、主役のつもりでひしめきあい傷つけあううちに、いつの間にか流れが変えられてゆく歴史。4つの短編が折り重なって、1つの物語が完成されていきます。 初版から60年近く経っても色褪せない、動乱の鎌倉時代を描いた作品です。
本書を読むとNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」がより一層楽しめます。
文春文庫/永井路子
680円+税
CHECK!
初版は1964年、昭和39年の第52回直木賞受賞作!