特集記事

【2022年度佐賀県内事業展望】②小城・多久・伊万里地区

新公立病院、実施設計始まる/複合施設建設、3月に基本設計完了

2022年01月04日(火)

特集記事

その他

 佐賀県内の自治体などが計画している主要事業をピックアップした。2022年度は唐津市西部学校給食センターの建設工事に着工。また、多久市と小城市が共同で事業を進めている新公立病院の実施設計も始まる。このほか、庁舎整備事業では、嬉野市庁舎が基本設計、吉野ケ里町庁舎が事業手法の検討に着手する。






【多久・小城新公立病院】

 多久市立病院と小城市民病院を統合した新しい病院を建設する。24年度の竣工、25年4月からの稼働を目指して事業計画が進んでいる。
 建設地は多久市東多久町(㈱佐賀リクシル製作所佐賀工場の西側)。敷地面積は2万5435平方㍍。
 新病院の規模は地上3階建て、延床面積約1万1000平方㍍、病床数140床を予定している。病院施設のほかに来院者および従業員用の駐車場とヘリポートを整備する。
 21年5月公表の基本構想・基本計画によると、敷地北西の標高が高い位置を基準に建物を配置するA案と、敷地北東の道路からアプローチを持たせて建物を配置するB案が候補に挙がっている。A・B案それぞれについて①患者・見舞客・救急車・職員・搬入の駐車場および動線②隣接境界の擁壁③病棟からの景観④敷地内ヘリポートの配置―などを比較している。ヘリポートの配置は、A案が病院建物屋上または東側の職員立体駐車場の屋上、B案が病院建物屋上となっている。専門的な調査を踏まえて採用案を決定するとしている。また、敷地内に駐車場(350台程度)を整備する。車椅子使用者用駐車スペースを病院建物近くに設置し、雨に濡れずにエントランスにアプローチできるように配慮するほか、バイク・自転車の駐輪スペースも病院建物近くに20―30台分整備する。
 現在、建物の基本設計(22年5月まで)と造成実施設計(22年3月まで)を行っており、22年度は建物の実施設計と造成工事に着手する。
 なお、昨年8月に「多久小城医療組合」が設立され、新公立病院建設に係る各種発注なども取り扱っている。


【スポーツ・レクリエーション施設整備】

 多久市は、北多久町にスポーツ・レクリエーション施設としてパークゴルフ場とグラウンドゴルフ場を整備する。
 本事業は、ごみ処理施設クリーンヒル天山建設に係る地域振興対策として実施するもの。温泉施設TAQUAとクリーンヒル天山南側の、旧ゆうらく跡地および隣接する工場跡地の合計3万0574平方㍍の用地を使い、パークゴルフ場とグラウンドゴルフ場のほか、駐車場と管理棟も整備する。
 実施設計は完了し、現在県に大規模開発許可を申請中。工事は造成と施設建設(競技場、管理棟、駐車場)の2回に分けて行われる。21年度中に造成工事を発注予定で、工事費に6580万円を見込んでいる。
 22年度中の施設完成を目指す。施設の供用開始時期は調整中。


【(仮)小城フットボールセンター整備】

 小城市は、人工芝2面のフットボールセンターおよび駐車場などを整備する。建設地は牛津町勝大戸ヶ里地内。牛津保健福祉センター・アイルの隣接地。
 22年度中の完成を目指しており、総事業費は14億0344万円。
 21年12月に造成工事について、2社JVで公告し、今月に開札する。予定工期は契約締結日(議会議決日)から3月31日まで。
 22年は人口芝設置とトイレ、クラブハウスおよび駐車場(約110台)など付帯設備を整備する。
 事業費には、内閣府の地域再生法に基づく地域再生計画に係る国からの交付金4億1031万円と、日本サッカー協会の助成金1億円が含まれている。なお、22年11月までの施設本体完成が日本サッカー協会の助成金交付の条件となっていることから、それまでにグラウンドを完成させる。




【東山代小学校等複合施設建設】

 伊万里市は耐震基準を満たしていない東山代小学校と併設する児童クラブ、および老朽化が著しい東山代コミュニティセンターの3施設を統合する複合施設建設の建設計画を進めている。25年度の完成を目指している。
 22年3月に基本設計が完了し、続けて実施設計が開始される。実施設計は23年2月に完了予定。建設工事は25年度から。
 22年度は地質調査に係る業務委託を発注する予定。







TOP