県建造物解体業連合会 /専門性生かし災害復旧 /大町町で社会貢献活動
2021年11月18日(木)
地域貢献
地域貢献
佐賀県建造物解体業連合会(中島功会長、会員42社)は11日、大町町でボランティア活動を実施した。会員企業から約30人が参加。8月の豪雨で被災した住居内の清掃や倉庫の解体などを行い、災害復旧に貢献した。
同町は8月の豪雨で多くの住宅が床上浸水するなどの被害を受けた。当日はまず災害ボランティアセンターに集合。センター担当者が「当初から続いていた傷んだ家具の運び出しがひと段落し、いまは床板や壁に関する相談が増えている」と現状を説明し、専門家である同連合会の協力はとても心強いと感謝を述べた。
町内の被害状況はさまざまで、ボランティアの内容も①浸水で傷んだ壁と床の撤去②壁と床板の洗浄③倉庫の解体④各現場で発生した廃材の収集と処分場への搬送―と多岐にわたり、会員らはグループに分かれてそれぞれの作業に取り組んだ。また、家具を失った家庭で応急的に使用してもらうための棚も製作。センターのスタッフから指導を受けて、材料の切り出しとやすりがけをした。
壁と床板を洗浄した家で一人暮らしをしている高齢の女性は「汚れた床板から乾燥した泥が舞って苦労していた。こんな風に、自分ではとても出来ないことをしてもらえて本当にありがたい」とお礼の言葉を贈り、作業を見守った。
同連合会は、2015年の設立以来、毎年秋ごろにボランティア活動を実施している(昨年は感染症拡大の影響で中止)。中島会長は「建設業の業種区分に解体工事業が新設されたのを機に設立した。連合会内での情報交換や県への陳情活動など行っている。未入会の事業者や新規入職者を迎えられるよう頑張っている」と語り、当日のボランティア活動について「自分たちの専門性を生かして、困っている方々の役に立ててよかった。普段の業務と、こうした社会貢献活動を通して解体業を知ってもらい、他の職種と同様に重要で、夢とやりがいのある仕事だと伝えていきたい」と思いを述べた。