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【SAGA建設技術フェア2019】特別講演 /「近代測量150年記念について」~測量技術の進歩、防災への役割など~ /九州地方測量部 小室勝也測量課長

2019年06月20日(木)

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九州地方測量部_小室勝也測量課長

 国土地理院の前身が設置されてから、今年で150年となる。九州地方測量部の小室勝也測量課長は「近代測量150年について」のテーマのもと、近代測量の技術進歩、自然災害に対する測量・地図分野の役割や防災教育への取り組みなどについて講演した。


 1869年に、明治政府に近代測量を行う機関として国土地理院の前身である「民部官庶務司戸籍地図掛(みんぶかんしょむつかさこせきちずかかり)」が設置された。国土地理院は、今年を「近代測量150年」と位置づけ、測位・地図政策について広く理解と関心を得るための取り組みを行っている。


 講演のなかで小室氏は、三角測量や水準測量など明治に行われていた測量について説明した。近年の測量技術については、国際的な位置の基準に基づき短時間で高精度に基準点の位置を求められる全球測位衛星システムなどを紹介。「ドローンの投入や三次元データの活用など、新たな技術や手法が積極的に導入されている」と現状を語った。


 講演の最後には「測量は、全ての生産活動の最上流にあるもので、国土の均衡ある発展や安全な国民生活の向上を図る上で重要な役割を果たしている」と測量の重要性を強調。「測量の重要性を多くの人々に適切に伝え、理解を得ることが必要。多くの人々の理解が得られることで、測量に従事する技術者の確保や情報基盤の整備が、将来にわたって持続的に行われる社会が実現すると考えている」と結んだ。



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