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現場から /江北町『みんなの公園』整備工事 ㈱峰組が施工 /町中心部に地域コミュニケーションの場

土木建築の同時進行で11月オープン予定

2019年08月08日(木)

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公園完成イメージ

交流施設などの整備が進んでいる

峰組の笠原正明氏

 江北町は、町の中心部に「みんなの公園」の整備を進めている。整備場所はイオン江北店の南側(同町佐留志)で、敷地面積は約5840平方㍍。設計、施工などを含め、事業費は約6億円。オープンは11月を予定している。これまでの事業の経過を振り返り、施工業者の担当者に工事内容や安全対策について話を聞いた。


■公募型プロポで設計業者選定


 2017年度に基本計画が策定され、事業が開始した。基本・実施設計業務について、町は18年に公募型プロポーザル方式で事業者を選定。提案内容のプレゼンテーションとヒアリングなどの一次・二次審査を経て、オープン・エー/ランドスケープ・プラス共同体と設計業務の事業契約を締結した。
 工事は18年12月から開始。工期は、10月末までを予定している。18年12月には、指定管理予定者に㈲日生開発を選定している。
 1月には起工式が開かれ、町や施工、設計業者の関係者ら約70人が出席。工事の安全を祈願した。山田恭輔町長があいさつのなかで「町内で都市化と過疎化が同時に進んでいくなか、町民の融和と交流が大事。名前の通り、みんなが交流する公園になれば」と新しい公園の完成に期待を示した。
 公園内には、芝生エリア(芝生面積1063平方㍍)、築山エリア(築山面積380平方㍍)に、ウッドデッキ、ベンチや遊具を設置。飲食スペースなどが入る木造平屋建ての交流施設、屋外トイレや倉庫なども整備。駐車場は、車いす使用者用施設2台分を含む25台分が整備される。
 町の中心部に公園を整備することで、年齢層を問わず町民の誰もが集う、地域住民の憩いと安らぎの場所を確保。町内外の利用者の交流促進を図る。


■㈱峰組が施工、土木・建築の同時進行


 施工業者は㈱峰組(同町、峰勇二代表取締役)で、建築と土木の両方の工事を同時に進めている。土木の主な工事内容は、水路撤去、盛土工、擁壁工事など。現場が軟弱地盤であるため、地盤沈下対策も実施。今後は、フェンスや門扉の整備、駐車場の舗装、ベンチ、遊具やスプリンクラーの設置などを予定している。建築では、交流施設、屋外トイレや倉庫などを主に整備している。
 土木は月に1回、建築は週に1回設計業者との打ち合わせを行い、土木・建築の工事担当者と設計業者全体での打ち合わせも月に1回開いている。全体打ち合わせで、工程の進ちょくや発注者からの連絡内容などを共有。建築、土木の分野ごとの打ち合わせで、工事内容など詳細な点を確認している。


㈱峰組 笠原正明氏

「楽しく利用してもらう公園に」

 土木は㈱峰組の笠原正明氏が担当している。「土木と建築の工事が同時に進む現場は、初めて担当する」と話し、不慣れな面もある一方、安全管理には十分注意している。
 土木の擁壁工では、足場上で作業が行われるため、安全帯の着用を徹底させた。また、土木、建築それぞれの工事の作業範囲や車両進入路の明示、バリケードの設置など、事故を未然に防ぐよう対策をとっている。
 朝礼時の体調チェックのほか、休憩所に冷房を完備し、飲料を配布するなど熱中症対策も行っている。
 完成後には、公園で町のイベントも開かれる予定。笠原氏は「子どもたちからお年寄りまで、誰でも気軽に来て楽しく利用してもらいたい。地域のコミュニケーションの場になってほしい」と完成に向けて、意気込みを語った。





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